新緑が美しい季節となりました。木々の若葉が風にそよぐ様子は、何か新しいことが始まる予感を感じさせるものです。この爽やかな季節に、婚活を始めようと考えている方、あるいは既に活動中だけれど新たな気持ちで取り組みたいと思っている方も多いのではないでしょうか。
4月13日に開幕した大阪・関西万博も「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、新たな出会いと発見の場となっています。万博のように私たち一人ひとりの人生も、新しい出会いによって彩られ、輝きを増していくものです。
当結婚相談所では、これからの季節に向けて婚活を成功させるヒントを5回のシリーズでお届けします。第1回目の今回は「新しい出会いのための心の準備」をテーマに、専門カウンセラーの視点からお伝えします。
- 「結婚相談所に登録したのに、なかなかいい出会いがない」
- 「お見合いを何度も重ねているけれど、交際に発展しない」
- 「マッチングアプリで何人とメッセージを交換しても、実際に会うところまで進まない」
こんな悩みを抱えている方からのご相談をよくお受けします。一生懸命活動しているのに結果が出ないと、焦りや不安を感じるのは自然なことです。
しかし、婚活が思うように進まない原因の多くは、実は「心の準備」が整っていないことにあると、当相談所の10年以上のカウンセリング経験から見えてきました。
一度立ち止まって「自分の心」を見つめ直してみることで、これからの婚活を実りあるものにしていきましょう。
結婚相談所のカウンセラーとして多くの成婚カップルに関わってきた経験から、成功している方々には共通点があります。それは「心の準備が整っている状態」です。
心理学者カール・ロジャースは、人が成長し新たな関係性を築くための3つの条件として「自己一致」「無条件の肯定的配慮」「共感的理解」を挙げています。
これを婚活に当てはめると、次のように言い換えられます。
- 自己一致:自分自身を正直に理解し、偽りなく表現できること
- 受容の姿勢:相手の個性や価値観を否定せず、受け入れる余裕があること
- 共感力:相手の立場や感情を理解しようとする姿勢があること
これらの条件が整っているとき、人は自然体で魅力的に映り、また相手の魅力も見つけやすくなります。まさに「良縁を引き寄せる準備状態」と言えるでしょう。
では、具体的にこの「準備状態」をどう作り上げていけばよいのでしょうか。
婚活を始める前に、まず自分が「なぜ結婚したいのか」を明確にしましょう。これは当たり前のように思えるかもしれませんが、実は多くの方が自分の本当の気持ちに向き合わないまま婚活を始めています。
当相談所の女性会員Sさん(38歳・会社員)は、1年間の婚活で10回以上のお見合いを経験したものの、なかなか交際に発展しませんでした。カウンセリングの中で「結婚の目的」について深掘りしたところ、彼女自身も気づいていなかった本音が出てきました。

「実は結婚そのものより、周囲からの『まだ結婚しないの?』というプレッシャーから逃れたいという気持ちが強かったんです。本当の意味で『共に人生を歩むパートナー』を求める気持ちは薄かったかもしれません。」
この気づきをきっかけに、Sさんは一度婚活を休止し、自分の人生観や価値観を見つめ直す時間を取りました。
3ヶ月後、「パートナーと共に成長し、支え合う関係を築きたい」という純粋な思いを胸に婚活を再開。すると不思議なことに、それまでとは違う質の出会いが訪れ、半年後には素敵なパートナーと巡り合うことができました。
皆さんも、次のような質問に正直に答えてみてください。
- 結婚して5年後、10年後、どんな生活を送っていたいですか?
- パートナーに求める一番大切な価値観は何ですか?
- 結婚生活で譲れないこと、妥協できることは何ですか?
これらの問いに対する答えが明確であればあるほど、相性の良いパートナーを見極める目が養われます。
婚活がうまくいかない理由の一つに、過去の恋愛経験からの「心の壁」があります。過去に傷ついた経験があると、無意識のうちに同じ思いをしないよう防衛機制が働き、新しい出会いに対して心を閉ざしてしまうことがあります。
40代男性会員Tさんは、30代前半に婚約破棄を経験した後、「また裏切られるのではないか」という不安から、お見合いでは常に相手の欠点を探し、些細なことで交際を断ってしまうパターンを繰り返していました。
当相談所では、こうした「心の壁」に気づき、それを乗り越えるためのサポートも行っています。
ちなみに、当相談所が独自に行った調査では、婚活中の方の約8割が「過去の恋愛で傷ついた経験がある」と回答しています。つまり、あなたが恋愛で傷ついた経験を持っているとしても、それはあなただけではなく、むしろ多くの人が同じような経験を持っているということです。誰もが完璧な恋愛歴を持っているわけではないのです。
Tさんの場合は、カウンセリングを通じて自分のパターンに気づき、「完璧な相手を探すのではなく、お互いの違いを認め合える関係性を築くこと」を目標に設定し直しました。
すると、それまで「条件に合わない」と判断していた女性の中にも、実は自分と価値観が合う方がいたことに気づき、現在は真摯に交際を続けています。
婚活において「引き寄せの法則」を信じる方も多いのではないでしょうか。
確かに、前向きな気持ちや明確なビジョンを持つことは大切です。しかし、当相談所の経験では、単に「良い出会いを引き寄せよう」と思うだけでは不十分です。
理想のパートナーと出会うためには、「引き寄せの法則(心の準備)」と「行動の法則(具体的な活動)」の両方が必要です。心の準備ができていても行動しなければ出会いはありませんし、逆に行動ばかりで心の準備ができていないと、良い出会いがあっても見逃してしまうことになります。
今回は「心の準備」に焦点を当てていますが、次回以降のコラムでは具体的な行動面についても詳しくご紹介していきます。
1. 「理想のパートナーシップ」を紙に書き出す
単に「結婚したい」という漠然とした願望ではなく、具体的にどんなパートナーシップを築きたいのかを紙に書き出してみましょう。
特に重要なのは「スペック」ではなく「関係性」です。
【実践方法】
- A4用紙を用意し、「私が望む理想のパートナーシップ」と題する
- 「一緒にいて安心感がある」「お互いの成長を応援できる」など、関係性に焦点を当てた特徴を10個書き出す
- それぞれの項目について、なぜそれが自分にとって重要なのかを3行程度で説明する
- 完成したリストを週に1回読み返し、必要に応じて修正・追加する
この作業を通じて、自分が本当に大切にしたい関係性が明確になり、お見合いやデートの際の会話も自然と深みのあるものになります。
2. 「感謝日記」で心の余裕を作る
婚活中は焦りや不安から、ついネガティブな思考に陥りがちです。そんなときこそ「感謝日記」が効果的です。大阪・関西万博のテーマでもある「いのち輝く未来社会」を自分自身の中に創るためにも、毎日3つ、感謝できることを書き出す習慣をつけることで、前向きな気持ちと心の余裕が生まれます。
【実践方法】
- 小さなノートを用意し、寝る前に今日感謝したこと3つを書き出す
- どんな小さなことでも構わない(「今日は良い天気だった」「美味しいコーヒーが飲めた」など)
- 可能であれば、なぜそれに感謝するのかも簡単に記録する
- 最低21日間続けてみる(習慣化には21日必要と言われています)
当相談所の女性会員(32歳)は、この方法を2ヶ月続けたところ、「以前は『良い人がいない』と思っていたのに、今は『素敵な人がたくさんいる』と感じられるようになった」と変化を実感されています。
3. 「理想の自分」になるための小さな一歩を踏み出す
結婚相手に求める条件を書き出した後、その条件を自分自身がどれだけ満たしているかを考えてみましょう。例えば「経済的に安定している人」を希望するなら、自分も経済観念をしっかり持っているか。「思いやりのある人」を求めるなら、自分も他者に思いやりを示しているか。
【実践方法】
- 自分がパートナーに求める上位3つの条件を書き出す
- 各条件について、自分自身がどれだけそれを体現できているか5段階で評価する
- 評価が低い項目について、それを高めるための具体的行動を1つ決める
- その行動を毎日または週に数回、実践する
例えば、「健康的な生活を送る人」を希望するなら、自分も毎朝10分のストレッチを始める。「知的好奇心がある人」を求めるなら、月に1冊本を読む習慣をつけるなど、小さな一歩から始めましょう。
川崎市在住の42歳、Kさん(男性)は、ITエンジニアとして活躍する一方、プライベートでは「仕事が忙しくて出会いがない」と悩んでいました。当相談所に入会後も、最初の半年は「条件の合う相手がいない」と、お見合いを重ねてもなかなか前に進めませんでした。
カウンセリングを通じて見えてきたのは、Kさんが無意識のうちに「完璧な相手」を求め、些細な違和感があるとすぐに「違う」と判断してしまうパターンでした。
そこで、前述の「理想のパートナーシップ」を明確にする作業と「感謝日記」を実践していただきました。特に効果があったのは、「自分が変わること」への意識です。「自分にはこれだけの価値があるから、相応の相手と出会うべきだ」という考え方から、「自分も成長しながら、共に歩めるパートナーを見つけたい」という姿勢に変わっていきました。
この変化により、Kさんのお見合いでの会話も変わりました。以前は「条件のチェック」のような質問が中心でしたが、「相手の価値観や人生観を知りたい」という純粋な好奇心から質問するようになったのです。
その結果、活動開始から8ヶ月目に、38歳の女性教員と出会い、交際に発展。お互いの「不完全さ」を認め合いながらも、同じ方向を向いて歩んでいける関係性を築き、先日無事にご成婚されました。
Kさんは後日、「婚活を始めた頃は『理想の相手』という型にはめようとしていましたが、本当に大切なのは『共に成長できる関係性』だったんですね。自分の心の準備ができたときに、運命の出会いが訪れました」と振り返っています。
まとめ:新緑の季節、新たな自分で新たな出会いを
木々が新緑に包まれるこの季節は、私たち自身も新たな気持ちで再出発するのに最適な時期です。現在開催中の大阪・関西万博がまさに「未来社会のデザイン」を提案するように、私たちも自分自身の未来をデザインしていく好機と言えるでしょう。
大切なのは、単に「活動量」を増やすことではなく、「心の質」を高めることです。
- 自分が本当に望む関係性を明確にする
- 過去の経験から学び、心の壁を取り払う
- 感謝の気持ちで心に余裕を作る
- 自分自身も理想のパートナーに近づく努力をする
これらの「心の準備」が整ったとき、自然と良縁は引き寄せられてくるものです。
当相談所では、会員様一人ひとりの「心の準備状態」を丁寧に分析し、最適なサポートを提供しています。特に40代・50代の男性会員様には、国際結婚という選択肢も含めた幅広い出会いの機会をご用意しています。結婚への本気度の高い40代・50代男性の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
リーズナブルな料金体系で本格的に婚活できるのも当相談所の特徴です。オンライン入会なら全国対応も可能です!新緑の季節とともに、新たな出会いの可能性を広げましょう。
次回は「婚活に最適な生活習慣:健康と外見の整え方」についてお届けします。どうぞお楽しみに。
※このコラムは、川崎の結婚相談所「Q.E.D.partners」が提供する会員向け情報です。具体的なご質問やご相談は、お気軽にカウンセラーまでお問い合わせください。