新緑の季節、婚活を本格化させている方も多いのではないでしょうか。4回にわたってお届けしてきた婚活成功のためのコラム、今回が最終回となります。
これまで「第一印象で差をつける自己紹介術」「プロフィール写真の選び方:写真家が教える好印象テクニック」「婚活プロフィールの書き方:反応が良い例と悪い例」と婚活成功のポイントをお伝えしてきました。シリーズ最終回となる今回は「オンラインと対面での自己表現の違い」についてご紹介します。
昨今の婚活では、マッチングアプリやオンラインお見合いなど、直接会う前にまずオンライン上で自己アピールする機会が増えています。「オンラインプロフィールで良い印象を与えられない」「実際に会うとうまく会話ができない」「対面での第一印象に自信がない」といった悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
当結婚相談所での会員様との日々のカウンセリングから見えてきたのは、オンラインと対面、それぞれの場面に適した自己表現の方法があるということです。この違いを理解し、両方の環境で自分の魅力を最大限に引き出せるようになれば、婚活の成功確率は格段に高まります。
まず、オンラインと対面の環境の違いを心理学的な視点から整理してみましょう。
オンライン環境の特徴:
- 非同期性: 相手の反応をリアルタイムで確認できない
- 視覚優位性: 写真や文章など視覚情報が重要視される
- 情報の編集可能性: 自分のペースで考え、表現を推敲できる
- 限定的な情報: 五感のうち視覚(と一部聴覚)のみが使用される
- 同期性: リアルタイムでのやり取りが求められる
- 多感覚情報: 表情、声のトーン、仕草、香りなど多様な情報が伝わる
- 即時反応: 瞬時の対応力が求められる
- 空間共有: 同じ空間を共有する安心感と緊張感
心理学者のアルバート・メラビアンの研究によれば、対面コミュニケーションにおいて、言語情報は全体の印象の7%しか影響せず、残りは声のトーン(38%)と表情や仕草(55%)が占めるとされています。
つまり、対面では「何を話すか」よりも「どう話すか」の方が重要なのです。
一方、オンラインでは文字情報や写真が中心となるため、言語情報の比重が格段に高まります。この環境の違いを理解し、それぞれに適した自己表現ができるかどうかが、婚活の成否を分けるポイントとなります。
オンライン環境では、限られた情報から相手に自分の魅力を伝える必要があります。当相談所の独自調査によると、以下の3つの要素が重要です。
1. 具体性と一貫性
抽象的な自己紹介(「趣味は音楽です」)よりも、具体的な内容(「週末はジャズクラブでライブを聴くのが楽しみです」)の方が、相手の記憶に残りやすく、会話のきっかけも生まれやすくなります。
先日、当相談所の男性会員Kさん(45歳)は、プロフィールを「趣味は散歩です」から「休日の早朝は鶴見川沿いを散歩しながら、季節の移り変わりを感じるのが楽しみです。特に朝日に照らされた川面が美しい春先が好きです」に変更したところ、「私も朝の散歩が好きです」「鶴見川の桜並木は見事ですよね」など、共通の話題から会話が広がるケースが増えました。
また、プロフィール写真と文章の内容に一貫性があることも重要です。
例えば「アウトドア派です」と書きながら室内での写真ばかりだと違和感を与えてしまいます。ある女性会員は「料理が得意」と書きながらキッチンでの自然な笑顔の写真を掲載したところ、「手作りのおせちが素敵ですね」という具体的な反応が増え、お見合いでの話題作りにも役立ったそうです。
2. 前向きな言葉選び
「〜が苦手」「〜ができない」といった否定的な表現は避けましょう。同じ内容でも、「細かい作業は得意ではないですが、大局的な視点で物事を考えるのが好きです」というように良い面を強調する表現に変えることで、印象が大きく変わります。
ちょっとここで「婚活診断クイズ」をやってみましょう!次のどちらのプロフィールの方が好印象でしょうか?
▼Aさんのプロフィール
「几帳面な性格ではありません。片付けも苦手で、料理もレパートリーが少ないです。でも明るい性格だと思います。」
▼Bさんのプロフィール
「大らかな性格で、必要以上に細かいことは気にしません。料理は和食の基本と得意の肉じゃがには自信があります。友人からは『いつも笑顔が絶えない』と言われることが多いです。」
内容はほぼ同じでも、表現方法で印象がまったく異なります。
実際に当相談所で行ったアンケートでは、Bさんのプロフィールを選んだ方が95%以上でした。同じ特徴も、言葉選びひとつで魅力に変わるのです。
このように前向きな表現を心がけるだけで、印象が変わります。そのためプロフィール作成において、プロ視点のチェックが入ることは有効です。
3. ストーリー性のある自己紹介
単なる事実の羅列ではなく、あなたの価値観や人生観が伝わるストーリー性のある自己紹介が効果的です。
「なぜその趣味を始めたのか」「どんな時に幸せを感じるか」といった背景情報があると、相手はあなたの人となりをより深く理解できます。
先日、50代の男性会員様から嬉しいご報告をいただきました。
「以前は『趣味は写真撮影です。最近はカメラを買い替えました。休日はよく撮影に出かけます。』という事実だけの紹介文でしたが、アドバイスを受けて次のように書き換えました。」
▼変更後のプロフィール
『趣味は写真撮影です。単身赴任中の長男が生まれた時、成長記録を残したいと思ったのがきっかけです。今は子どもたちも独立しましたが、四季折々の自然風景や路地裏の猫など、一期一会の出会いを大切に撮影しています。何気ない日常の中にある美しさを見つけることで、感謝の気持ちを忘れないようにしています。いつか写真集を作るのが密かな夢です。』
この変更後、「写真の話を聞いてみたい」「感性に共感した」といった反応が増え、交際に発展し、現在はお付き合いが続いているそうです。彼は「写真という趣味を通じて自分の価値観が伝わったことが、相性の良いパートナーとの出会いにつながった」と喜んでいました。
対面環境では、言語以外の要素が重要になります。当相談所でお見合いの成功率が高い会員様に共通するのは、以下の点です。
1. 非言語コミュニケーションの活用
姿勢、アイコンタクト、表情、声のトーンなどが、言葉以上に印象を左右します。特に「適度なアイコンタクト」と「自然な笑顔」は、初対面の緊張をほぐす効果があります。
対面コミュニケーションに苦手意識ある人もいるかもしれませんが、このような行為は慣れです。最初は上手にできなくても、徐々に慣れていくものなので、過度に意識しすぎる必要ありません。
2. 積極的傾聴のスキル
会話は「話す」だけでなく「聴く」ことも重要です。相手の話に対する適切な相づちや質問は、「この人は私に興味を持ってくれている」という好感を生み出します。
3. 本物の自分を見せる勇気
完璧を装うよりも、適度な「自己開示」が親近感を生みます。自分の価値観や感情を率直に伝えることで、より深いレベルでの共感が生まれやすくなります。
多くの会員様が直面するのが、オンラインでの印象と実際に会ったときの印象の「ギャップ」の問題です。このギャップを最小限に抑えるためには、以下の点が重要です。
- オンラインでの自己表現を盛りすぎない
実際に会ったときに「イメージと違う」と思われないよう、オンラインでの自己表現は誠実さを心がけましょう。 - 対面前のオンラインコミュニケーションで関係性を築く
メッセージやビデオ通話などで事前に会話を重ねておくと、初対面の緊張が和らぎます。 - 初対面での期待値を適切に管理する
初めて会う相手に完璧を求めず、お互いに緊張していることを理解し、温かい目で見守る姿勢が大切です。
1. オンラインプロフィールの「エピソード化」
抽象的な自己紹介を具体的なエピソードに書き換えましょう。
▼改善前:
「料理が好きです。」
▼改善後:
「休日の朝は早起きして築地市場に行き、新鮮な食材を見つけるのが楽しみです。特に和食作りが得意で、出汁から丁寧に取ることにこだわっています。友人からは『あなたの煮物は実家の味がする』と言われるのが密かな自慢です。」
2. 対面会話のための「質問バンク」作成
会話が途切れたときのために、相手の趣味や関心に関する質問をあらかじめ3つ用意しておきましょう。「〇〇が好きと書かれていましたが、きっかけは何だったんですか?」など、オープンエンドの質問が効果的です。
- お相手のプロフィールから興味・関心を3つピックアップ
- それぞれについて「きっかけ」「好きな理由」「印象的な経験」を尋ねる質問を考える
- メモ帳アプリや小さなカードに書き出しておく
例:お相手が「料理」「映画鑑賞」「旅行」を趣味としている場合
・「どんな料理を作るのが得意ですか?特別なレシピはありますか?」
・「最近観た映画で印象に残っているものは何ですか?」
・「今まで行った場所で最も心に残っている旅先はどこですか?」
3. 「緊張緩和」のための自己開示練習
初対面の緊張を和らげるための適度な自己開示を練習しましょう。例えば「実は今日、道に迷って10分ほど遅れそうになり、焦って早足で来ました」など、ちょっとした失敗談を笑顔で話せると親近感が生まれます。
横浜市在住の34歳、Aさん(女性)は、IT企業で広報として働いていました。文章力には自信があり、オンラインプロフィールには多くの問い合わせがありましたが、実際に会うと緊張で言葉に詰まり、なかなか良い印象を与えられないという悩みを抱えていました。
当相談所でのカウンセリングを通じて、Aさんはオンラインと対面の自己表現の違いを理解し、以下の改善に取り組みました。
- オンラインプロフィールを「等身大」に修正
理想の自分ではなく、実際の自分の日常や価値観を素直に表現するようにしました。 - 対面でのコミュニケーション練習
カウンセラーとのロールプレイを通じて、アイコンタクトや相づちなどの非言語コミュニケーションを練習しました。 - 「聴く力」の強化
話すことよりも聴くことに集中し、相手の話に共感する練習を重ねました。
こうした取り組みの結果、Aさんは40歳の会社経営者との出会いに恵まれました。初対面では少し緊張したものの、事前に練習していた「聴く力」を発揮し、相手の話に共感する姿勢が好印象を与えました。
お相手は後日、「オンラインで見た印象通りの誠実さと知性を感じた。そして何より、自分の話をしっかり聴いてくれる姿勢に安心感があった」と語っています。
交際開始から6か月後、二人は成婚に至りました。Aさんは「オンラインと対面、それぞれの特性を理解し、等身大の自分を表現できるようになったことが、良いご縁につながったと思います」と振り返っています。
オンラインと対面、どちらの環境でも大切なのは「本当の自分」を表現する力です。完璧を装ったり、理想の自分を演じたりするのではなく、自分の価値観や人間性が伝わる誠実な自己表現が、最終的には相性の良いパートナーとの出会いにつながります。
当相談所では、会員様一人ひとりのコミュニケーションスタイルを分析し、オンラインと対面それぞれの環境で魅力を最大限に引き出すサポートを行っています。特に40代・50代の男性会員様には、国際結婚という選択肢も含めた幅広い出会いの機会をご用意しています。結婚への本気度の高い40代・50代男性の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
オンライン入会なら全国対応も可能です!リーズナブルな料金体系で本格的に婚活できます。
新緑の季節とともに、あなたらしい自己表現で新たな出会いの可能性を広げましょう。
次回のコラムもどうぞお楽しみに。
※このコラムは、川崎の結婚相談所「Q.E.D.partners」が提供する会員向け情報です。具体的なご質問やご相談は、お気軽にカウンセラーまでお問い合わせください。